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2009/02/20

ネズミ講の始まり

NHK教育の「知るを楽しむ」で「野望の錬金術百年の興亡」というシリーズをやっている。
そこでネズミ講の元祖と言われている「天下一家の会」について、朝倉さんというノンフィクション作家の方がNHK秘蔵の映像とともにメカニズムを解説していた。

特攻隊員の生き残り内村健一は保険会社のやり手セールスマンとして鳴らす一方、遊郭も経営していた。
ところが買春禁止法が制定されて遊郭からは撤退、内村自身も糖尿病で入院する。
入院中内村はネズミ講のアイデアを思い付き、退院後に「天下一家の会」を立ち上げる。
保険のセールスで培ったノウハウを生かして被害者を勧誘。
都会に労働力を取られ、地域が地盤沈下していた農村の人々の心の隙間に忍び込んだ。

内村はメディアにも登場して自説を話し、それがまた被害を拡大した。
「天下一家の会」とは「助け合い運動」であるとして、皆を集めて酒を飲んだり、ホテルを買い取って会の保養所にしたりした。
内村はまるで会が疑似家族であるかのようにふるまった。

しかし勧誘に行き詰って自殺する者が出ると、社会問題になって国会でも審議される。
ネズミ講を直接取り締まる法律がなかったため、とりあえず脱税で逮捕される。
それでも内村は税務署が悪いと話し、被害者もそれを信じた。
1978年にネズミ講を禁じる法律が制定。
内村は天下一家の会の旗を降ろした。

解散前に内村が宗教団体を設立したのも特筆すべきことだろう。
被害者から集めた金でピラミッドから観音菩薩、鳥居など多種多様な宗教施設がつくられた。
宗教団体を設立した理由としては、税法上の優遇策があるとともに、ネズミ講は宗教に似ている部分があると朝倉さんは語っていた。

その後、内村の右腕だった平松重雄が「国利民福の会」を立ち上げる。
平松は「金銭の授受」と定められた法の規制を逃れるために国債を利用した。
マルチの残党が次のマルチを立ち上げ、その時代に合った媒体で金を集める。
メディアを利用したり、法に触れない微妙なラインをついてくるなど、姿を変えているように見えても、その本質はほとんど変化していない。

関連

天下一家の会事件 - Wikipedia

天下一家の会・ねずみ講事件

国利民福の会事件 - Wikipedia

歴史に好奇心 2009年2-3月 (2009) (NHK知るを楽しむ/木)

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